【薬膳のちえ★14】生姜は風邪に良いの?これであなたも「生姜使いのスペシャリスト」!
2021年12月20日
風邪を引くと「生姜を食べて温まりなさい!」とよく言われますよね。
これって本当?
実は、半分は正解!半分は不正解!
どんな風邪の時でも「生姜でOK」ではありません。
これを読めば、あなたも「生姜使いのスペシャリスト」!
生姜(しょうが)の効能とは?
生姜は、漢方薬にも調合される立派な「生薬(しょうやく)」。西洋でもジンジャーという名前のハーブで親しまれています。
薬膳の世界で、生姜(しょうが)は、
≪辛味(しんみ)という特性がある≫
・毛穴を開いて汗をかかせ、発散させる
・気の巡りを良くする
・血の巡りを良くする
≪具体的なの効能≫
・お腹を温める ・寒さを散らす ・咳を止める ・嘔吐を止める
・消化機能を整える ・解毒 ・身体の水はけを良くする など
こんな風邪には生姜(しょうが)の出番
どんな風邪の症状の時に生姜を食べると効果的なのでしょう?
ずばり!風邪の引き始め!
・ゾクゾクっと寒気がする
・熱はあまり高くなく、寒気が強い
・汗が出ない など
風邪の引き始めは、風邪の元になっている「寒さ」や「冷たい風」が、まだ身体の表面(体表)でとどまっていて、中に入り込んでいない状態です。
風邪の引き始めこそ、生姜の「毛穴を開いて汗をかかせ、発散させる」というパワーを存分に発揮できます!
温かい食事やお茶で、積極的に生姜を取り入れて、風邪が体表にいるうちに、汗をかいて吹き飛ばしてしまいましょう!
もちろん、風邪の予防にも◎。
こんな風邪には生姜(しょうが)はアウト!
生姜を食べない方が良いのは、同じ風邪でも、こんな時。
・高熱
・インフルエンザ
・汗が良く出る など
風邪が身体の内部にまで入ってきてしまうと、生姜の発散性は役に立ちません。
そればかりでなく、高熱や汗で身体の水分が失われているので、生姜でより汗をかかせてしまってはよくありません。
また、高熱の時は、熱を下げようとして、わきの下などに冷たいものをはさんだりします。そんな時に身体を温める生姜は、反対の作用になってしまいます。
生姜(しょうが)も二刀流でMVP級
東洋医学や漢方の中で生姜は、2つ登場します。
- 生姜(ショウキョウ):生のものを干したもの、身体の外側を発散させる
- 乾姜(カンキョウ):蒸して干したもの、身体の内側(胃腸)を温める
と、役割が変わってきます。
お腹が冷える風邪や、冷えによる下痢には、乾姜の方が◎
風邪だけではなく、冷え性の方や、夜の頻尿にお悩みの方にも、身体の内側から温める乾姜をおすすめします。
< 乾姜の作り方 >
蒸すのが面倒な方(私も・・・笑)は、生姜を薄くスライスして、電子レンジでチンとしてから干してみてください。
冬は室内でも十分に乾きますよ。
乾燥させると、小さくなります。
カラカラに乾いたら、冷凍庫で保存して、お茶やお料理にぜひ!
手作り乾姜を、お店で販売している「無双番茶」と合わせて薬膳茶に!
カップにそのまま手作り乾姜も入れて、お茶を注いでもOKです。
お腹の中から、じんわり温まりますし、時間が経つにつれて生姜の味わいが増して、とってもイイ感じ(^^)
まとめ
いかがでしたか?
生姜は、いろいろなお料理に大活躍ですし、毎日のように取り入れている方も多いと思います。
生姜をもっと知ることで、今日からあなたも「生姜使いのスペシャリスト」!
注意!
ただし、更年期障害でホットフラッシュやのぼせが気になる方、炎症性の出血がある方は、控え目になさってください。
このブログは・・・武蔵境にある「すずらん健康館」の つぼうちちえこ が書きました。
(国際中医師・登録販売者・薬膳研究家・健康気象アドバイザー・KOREANティーセラピスト)
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