【漢方コラム】秋の養生〜乾燥と冷えから身を守る季節の整え方〜
2025年10月08日
こんにちは。
すずらん健康館 武蔵境店です。
少しずつ朝晩の空気がひんやりとしてきて、季節は夏から秋へと移り変わってきました。
この時期、体調や気分に変化を感じている方も多いのではないでしょうか?
漢方では、季節の変化に合わせて体と心を整えること(=養生)がとても大切と考えます。
特に秋は「乾燥」と「冷え」がじわじわと忍び寄る季節。夏の疲れを癒しつつ、冬に備える準備期間でもあります。
今回は、そんな「秋の養生」について、わかりやすくご紹介します。
秋は「肺」と「乾燥」に要注意
漢方では、秋は「肺(はい)」の働きと関係が深い季節とされています。
肺は、呼吸・免疫・皮膚の潤い・水分代謝などに関わる大切な臓器。
ですが秋は空気が乾燥しやすく、肺や気道の不調が出やすい時期でもあります。
秋に出やすい不調の一例
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空咳が出る、喉がイガイガする
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肌がカサつく、かゆみや湿疹
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便が硬くなりやすい(乾燥性便秘)
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なんとなく物悲しい、気分が沈む
これらは、肺の乾燥や弱りが影響している可能性があります。
秋の養生の基本は「潤す」「温める」「静かに過ごす」
● 潤いを与える食材を積極的に
乾燥対策には、体の内側から潤すことが大切です。
以下のような「滋陰潤肺(じいんじゅんはい)」の食材を意識して摂りましょう。
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白きくらげ、梨、りんご、はちみつ、れんこん、くるみ、松の実 など
特に、**「白い食材」**は肺を潤すとされ、秋にぴったり。
例えば、角切りにいた大根をハチミツに漬けて作る「だいこん飴」という伝統的な民間療法なども
お勧めです!
● 夏の冷えを持ち越さないよう、体を「温める」
朝晩は特に冷え込みやすくなり、夏の間に冷えた体に負担がかかりがち。
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お腹や首元を冷やさない
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冷たい飲食を控え、温かいスープやお茶を
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足湯や半身浴でリラックス
特に冷え性の方は、「温めつつ、潤す」バランスが大事です。
● 心も「落ち着ける」ことを意識して
なんとなく寂しさや憂うつ感を感じやすくなります。
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自然に触れる(紅葉、月見など)
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秋は「陽気」が次第に減り、「陰」が増える季節
自然のリズムに合わせて、早寝早起きを心がけると、体のバランスも整いやすくなります。 -
激しい運動よりも、ウォーキングやヨガなど穏やかな動きを取り入れる
心を穏やかに保ち、“内に静かにエネルギーを蓄える”イメージで過ごすことが、秋の養生のポイントです。
◆まとめ:秋は「整える」季節
秋は、夏の疲れをリセットし、冬に備えて心身を「整える」大切な時期です。
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肺を潤す白い食材を取り入れる
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気候に合わせた冷え対策をして、体を温める
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気持ちを落ち着けて、静かに過ごす
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必要に応じて、漢方や生活の見直しも
毎日の小さな心がけが、冬の体調や免疫力にもつながります。
気になる不調があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
このブログは武蔵境にあります、すずらん健康館の遠藤綾華(薬剤師)が書きました。
すずらん健康館はJR中央線、武蔵境駅北口徒歩5分にあります、漢方・健康食品を中心に取り扱っている漢方相談店です。日々、お悩みの身体の症状、心の悩みなどありましたら、ぜひ店頭にお越しください。
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