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【漢方コラム】秋の養生〜乾燥と冷えから身を守る季節の整え方〜

こんにちは。

すずらん健康館 武蔵境店です。

少しずつ朝晩の空気がひんやりとしてきて、季節は夏から秋へと移り変わってきました。

この時期、体調や気分に変化を感じている方も多いのではないでしょうか?

 

漢方では、季節の変化に合わせて体と心を整えること(=養生)がとても大切と考えます。
特に秋は「乾燥」と「冷え」がじわじわと忍び寄る季節
。夏の疲れを癒しつつ、冬に備える準備期間でもあります。

今回は、そんな「秋の養生」について、わかりやすくご紹介します。

秋は「肺」と「乾燥」に要注意

漢方では、秋は「肺(はい)」の働きと関係が深い季節とされています。
肺は、呼吸・免疫・皮膚の潤い・水分代謝などに関わる大切な臓器。
ですが秋は空気が乾燥しやすく、肺や気道の不調が出やすい時期でもあります。

秋に出やすい不調の一例

  • 空咳が出る、喉がイガイガする

  • 肌がカサつく、かゆみや湿疹

  • 便が硬くなりやすい(乾燥性便秘)

  • なんとなく物悲しい、気分が沈む

これらは、肺の乾燥や弱りが影響している可能性があります。

秋の養生の基本は「潤す」「温める」「静かに過ごす」

● 潤いを与える食材を積極的に

乾燥対策には、体の内側から潤すことが大切です。
以下のような「滋陰潤肺(じいんじゅんはい)」の食材を意識して摂りましょう。

  • 白きくらげ、梨、りんご、はちみつ、れんこん、くるみ、松の実 など

特に、**「白い食材」**は肺を潤すとされ、秋にぴったり。
例えば、角切りにいた大根をハチミツに漬けて作る「だいこん飴」という伝統的な民間療法なども

お勧めです!

 

● 夏の冷えを持ち越さないよう、体を「温める」

 

朝晩は特に冷え込みやすくなり、夏の間に冷えた体に負担がかかりがち。

  • お腹や首元を冷やさない

  • 冷たい飲食を控え、温かいスープやお茶を

  • 足湯や半身浴でリラックス

特に冷え性の方は、「温めつつ、潤す」バランスが大事です。

 

● 心も「落ち着ける」ことを意識して

 

 

秋は「収斂(しゅうれん)」といって、気が内側に向かう季節

なんとなく寂しさや憂うつ感を感じやすくなります。

  • 自然に触れる(紅葉、月見など)

  • 秋は「陽気」が次第に減り、「陰」が増える季節
    自然のリズムに合わせて、早寝早起きを心がけると、体のバランスも整いやすくなります。

  • 激しい運動よりも、ウォーキングやヨガなど穏やかな動きを取り入れる

 

心を穏やかに保ち、“内に静かにエネルギーを蓄える”イメージで過ごすことが、秋の養生のポイントです。

◆まとめ:秋は「整える」季節

秋は、夏の疲れをリセットし、冬に備えて心身を「整える」大切な時期です。

  • 肺を潤す白い食材を取り入れる

  • 気候に合わせた冷え対策をして、体を温める

  • 気持ちを落ち着けて、静かに過ごす

  • 必要に応じて、漢方や生活の見直しも

 

毎日の小さな心がけが、冬の体調や免疫力にもつながります。
気になる不調があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

 


このブログは武蔵境にあります、すずらん健康館の遠藤綾華(薬剤師)が書きました。

 

すずらん健康館はJR中央線、武蔵境駅北口徒歩5分にあります、漢方・健康食品を中心に取り扱っている漢方相談店です。日々、お悩みの身体の症状、心の悩みなどありましたら、ぜひ店頭にお越しください。
薬剤師・登録販売者・国際中医師などの資格を持ったものが健康相談をお受けしています。

お店の詳しいことは、こちらをご覧ください。

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