すずらん健康館の考え方
バセドウ病は、甲状腺の機能が亢進し、新陳代謝を促すホルモン(甲状腺ホルモン)が過剰に分泌される病気です。
自己免疫疾患の一つです。
男性よりも、女性のほうがかかりやすい病気です。
人間の身体は、細菌やウイルスなどの敵が入ってくると、リンパ球などの免疫細胞がこれらの敵を見つけて攻撃し、細菌やウイルスを排除してくれます。
本来、免疫細胞は、自分の身体を攻撃することはありません。
しかし、この免疫システムに異常がおきると、リンパ球が自分の組織を敵とみなして攻撃してしまいます。
そのような状態が起こっているのが「自己免疫疾患」です。
バセドウ病もその一つ。
異常な免疫反応でできてしまった抗体が甲状腺を刺激してしまい、甲状腺ホルモンが沢山出過ぎてしまいます。
漢方では、自己免疫疾患を引き起こす原因の1つとして、瘀血(血が滞っていることなど)が考えられています。
血の滞りを改善する漢方を用いたり、免疫のバランスを整えるものを活用したりします。
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されている時は、身体の血・水・気のすべてのエネルギーがどんどん使われてしまいます。
エネルギーを作る作用より、使う作用の方が多くなります。
その結果、血や身体の潤い成分が少なくなり、身体の中に熱がたまってしまいます。
暑く感じたりたり、微熱がでたり、汗が出たりするのは、そのせいです。
漢方では、たまった熱を取り、滞りを巡らせ、血や潤いを増やすものを用います。
すずらん健康館が考えるバセドウ病への対策は、
-
異常をきたした免疫のバランスを整える
- 血や水の滞りを改善する
- 血や体の潤いを増やし、身体にこもった熱を取る という方法を、漢方を用いて行います。
バセドウ病でお悩みの方、ご相談ください
甲状腺ホルモンの分泌量を減らすためには、西洋の薬も必要ではあります。
しかし、異常をきたした免疫機能を元に戻すことはできません。
すずらん健康館では、バランスが崩れてしまった免疫機能を正常化するとともに、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまっていることでエネルギーの消費が進んでしまった結果起こる症状を改善していきます。
・異常をきたした免疫のバランスを整える
・血や水の滞りを改善する
・血や体の潤いを増やし、身体にこもった熱を取る
というアプローチを、漢方を使って行います。
お勧めしている漢方はとても飲みやすく、簡単にお飲みになれます。
病院の薬とも併用できますし、今まで、多くの方が改善なさっています。
「今よりも少しでも良くなりたい」
「もしかして治らないかもしれない」とお考えの方、ぜひ、一度ご相談ください。
では、バセドウ病について、詳しくお話しいたします。
バセドウ病の症状
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるため、新陳代謝が活発になりすぎ、次のような症状が出ます。
- 暑がり
- 疲れやすい、だるい
- 体重減少
- 微熱が続く
- 眼球突出
- イライラ感、落ち着かない、
- 集中力低下
- 不眠
- 動悸、頻脈
- 息切れ
- 食欲亢進
- 発汗
- 筋力低下
- 手足のふるえ
- 月経不順
- 不妊
- コレステロール低下
- 血糖上昇
- 血圧上昇
- 肝障害
(他にもあります)
西洋医学の治療
バセドウ病の治療には3つの方法があります。
①【薬物療法】
甲状腺ホルモンが作られるのを抑える薬を使います。
- チアマゾール(メルカゾール®)
チアマゾールは、甲状腺ペルオキシダーゼという、甲状腺ホルモンをつくる酵素の働きを抑えることで、甲状腺ホルモンの合成を抑える薬です。
- プロピルチオウラシル(チウラジール®、プロパジール®)
プロピルチオウラシルは、チアマゾールと同じように、甲状腺ホルモンをつくる甲状腺ペルオキシダーゼという酵素の働きを抑えることにより、甲状腺ホルモンの合成を抑える薬です。
②【放射性ヨウ素内用療法】
ヨウ素-131というアイソトープ(放射性物質)を飲むことで、甲状腺の細胞を壊し、甲状腺ホルモンの分泌を減らします。
③【手術療法】
甲状腺を手術で切除し、甲状腺ホルモンが作られる量を減らします。
※妊娠と薬について、「バセドウ病治療ガイドライン2019」から引用します。
チアマゾール(メルカゾール®)は妊娠5週0日から9週6日までは避ける。
また、器官形成期である妊娠4週0日から15週6日まで、可能なら避けた方が良いと思われる。
チアマゾール(メルカゾール®)服用患者でこの時期に妊娠が判明した場合は、プロピルチオウラシル(チウラジール®、プロパジール®)、または無機ヨウ素に変更する。
妊娠16週からは、プロピルチオウラシル(チウラジール®、プロパジール®)、無機ヨウ素でコントロール不良な場合はチアマゾール(メルカゾール®)に戻すことも可能である。